von Stolbergは、Heinieハイニーに誇らしげに言う:『俺は、息子達に教えたものだ。「闘う、義務を遂行する、そして、質問はしない。」と。』自らもそのように叩き込まれたプロイセン軍人精神を、自らの息子達にも叩き込んだ訳であるが、それは、前近代的な「騎士道精神」にもつながることになり、このことが、彼がUボートを浮上させて、魚雷に被弾した駆逐艦にUボートの艦砲砲撃で沈没させようした、戦場における「栄誉礼」の動機であった。このことは、von Stolbergの「驕り」ではなかったのであり、アメリカ人のMurrell艦長がそれをvon Stolbergの「失敗」と評価している点で、独米間の価値観の違いもまた見られて、本作のストーリーにより深みを与えている。
何れにしても、本作は、第二次世界大戦中の潜水艦と駆逐艦との戦いを描いた古典的作品であるが、それは単なる戦争アクションものに終わっておらず、最後には戦時におけるヒューマニズムを詠う佳作となっている点で一見の価値ある作品となっている。
Uボート艦長von Stolbergを演じるのが、当時のドイツ映画界を代表する男優Curd Jürgensクルト・ユルゲンスであり、これに対するUSA海軍護衛駆逐艦艦長Murrell艦長を演じるのが、R.ミッチャムで、両男優の演技も本作の見どころであろう。
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